兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 院長ブログ

院長ブログ

07/27 ヨークシャーテリア2頭の乾性角結膜炎

先日から治療にかかっております。ヨークシャテリアの乾性角結膜炎ですが。

片方の子は、治療に反応著しく、回復順調です。

涙の量を計測するシルマー涙液テストをやっているところですが。涙の量は試験紙が青く変色する位置を読むわけです。

向かって左側の試験紙が症状の出ていた右眼で、右側の試験紙が症状は出ていなかったものの涙の量が減っていた左眼です。それぞれ最初よりも涙液の量は増加しています。

この子は、この調子で治療して行けば、治ることは無いにしても、コントロール出来るように思います。

しかし、同じ犬種、ヨークシャーテリアで、同じ時期にもう1頭乾性角結膜炎に罹患して治療している子がおります。

この子の場合、同じ免疫抑制剤の点眼では全く反応は見られませんでした。

症状の出ていなかった眼の涙液は、しかし、倍ほど涙液産生が増加していますから、具合の悪かった眼が治療に反応しないのは、もしかして、涙を分泌する涙腺という組織が、自己抗体の攻撃によって完全に破壊されてしまったということなのかも?知れません。

画像は、その子の涙液産生試験の模様です。試験紙が全然変色して来ないのがお判りになることと思います。

で、具合の悪い方の眼は、こんな感じで、乾性角結膜炎は改善していません。

調子の良い眼の画像はこんな感じです。如何にも健康そうな感じです。

で、乾性角結膜炎が免疫抑制剤の点眼治療に反応しない場合は。人口涙液という涙を補充するお薬とかを使用するのですが。
私が最近好んで使用する人口涙液は、米国から輸入した軟膏タイプの「ピュアルーブ」という製品です。
抗菌剤入りの目薬で洗ってからこのピュアルーブを点眼すると、割りと良い感じで管理出来るように思います。

しかし、何でも同じように行けないものです。動物の医療は思うように行かないことも多く難しいです。

 

老猫の爪の管理

猫は年寄りになると、爪研ぎをサボり勝ちになります。
そんな場合爪が伸び過ぎて、トラブルの元になります。

判り難いかも知れませんが、爪が伸び過ぎて巻いています。
この猫は、伸びた爪が肉球に突き刺さってとても痛そうでした。

飼い主様が猫の歩き方がおかしいのに気付いて、来院されたのですが。突き刺さった状態をお見せすると、とても驚いていました。

そんな場合の対処法は、とりあえず爪切りをします。

爪切りに協力的な猫は、そんなにいませんので。こんな風に咬み付き防止のエリザベスカラーを装着して。看護師さんに保定してもらって切るのです。

爪切りは、右側のギロチン型と左側のニッパ型とを使い分けます。右側にあるボトルは、深爪した時の止血剤です。

切った爪を拡大してみますと。

正常な爪と比べると、異常に幅広く、巻いてしまってします。

切った後の猫の肉球には爪が突き刺さった跡が歴然としています、。

矢印の部分が巻き爪が突き刺さっていた場所です。

この子は、爪切りが無事に終了して、楽になりました。

爪が突き刺さっていた場所は、そのままでも治って行くと思いますが。少しでも回復を早くしようと思えば、抗菌剤の内服か注射を行なえばよろしいと思います。

老猫と暮らしている飼い主様におかれましては、是非とも猫の爪も定期的に点検されて、少しでも巻き爪の徴候が観察されましたら、御来院下さい。

早目に爪切りすれば、猫ちゃんは苦しまなくても済むのです。

ではまた。

 

 

 

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