2015年末に、「内服するノミダニ駆除薬について(院長私見)」という記事を書きましたが。その後いろいろ勉強はして来てまして。
安全性についてもそれなりに使える印象は強くなって来てましたが。知識の整理という点ではまだ完璧に納得出来ていませんでした。
最近、ブラベクト錠という内服型ノミマダニ駆除薬について、メーカーの方にグリーンピース動物病院まで来ていただき、詳しくお薬の説明、特に安全性についての説明を受けることが出来ました。
メーカーさんからは、営業の方と学術の方のお二人が来られました。
説明の内容は。
薬効が3ヶ月持続出来るのはどうしてなのか?
犬における薬効成分の動態、分布、代謝、排泄機序。
ノミとマダニに対する実際の効果(効果発現時間、効果の持続期間)
安全性(急性毒性、亜急性毒性、慢性毒性、催奇形性、繁殖安全性、染色体異常、成長期の子犬に対する安全性、皮膚や眼に対する刺激性等)
2014年から諸外国で、その後我が国で販売された使用実績に基づく、有害事象発現情報の実際。
等多岐にわたりましたが。
その中で、私は特に安全性についてのお話しに集中して聴くことが出来ました。
聴いた結果として。ブラベクト錠は現時点におけるノミマダニ駆除薬の中では滴下型、内服型を含めて、トップレベルの安全性を有しているということが納得出来ました。
細かい数値は膨大多岐にわたりますので。ここには掲載しませんが。急性及び慢性毒性ではライバル製品のネクスガードに比べて2倍の安全性が確認されてますし。
実際の犬の生体合計40頭を用いて行なった繁殖試験も実施して生まれて来る子犬に対する安全性を確認しているのはこのブラベクト錠だけということですし。
販売後の有害事象についても、薬との関連性が確かなものは非常に少ないようですし。
国内販売後の有害事象についても、重大な結果の症例はほとんどが重大な基礎疾患を持っていて。例えば成犬の犬毛包虫症(アカラス)の治療のためにブラベクトを使用した子について生じているということですから。ある意味仕方がなかった症例とも思えますし。その件数も率的には非常に少ないですから。
ブラベクト錠は、効果の面からも安全性の面からも、今後私の動物病院で安心してクライアントの皆様にお勧め出来る内服型ノミマダニ駆除薬であります。