兵庫県加古川市|グリーンピース動物病院 の 2013 9月
院長ブログ

月別アーカイブ: 2013年9月

ヨークシャーテリアの乳腺腫瘍摘出術

この夏は本当に暑かったです。ブログの更新をサボっていたのは暑さのせいでもないのでしょうが。
仕事はいつものペースで淡々とこなしておりまして。

夏の終わり頃にはチワワちゃんのブドウ中毒による腎不全を診察したり、それなりにネタは無いわけではなかったのですが。
とにかく執筆意欲が湧きませんで。

診療内容については、随分長い間の放置になってしまいました。

今日は今日とて。高齢ヨークシャーテリアの乳腺腫瘍摘出手術がありまして。手術の後外来が全くと言って良いほど来ませんので、何とかパソコンに向かっております。

この乳腺腫瘍は、発見が4年半前だということで。最初に診てもらった獣医さんは、放置してても大丈夫だと言い切って何にもしてくれなかったそうです。

次に転院した先では、手術は必要だが、今はワンちゃんの体調が悪くてタイミング的に出来ないということを言い続けて。結局発見から4年半も放置されたままで。腫瘍のサイズも随分大きくなってしまってました。

この飼い主さんのお父さんは、亡くなる前はアマチュアカメラマンとしてビデオ撮影とか撮影した動画のマスコミ投稿とか熱心にされておられてまして。私がエアデールテリアを飼育し。訓練や繁殖を行なっていた頃に。縁あって犬のビデオ撮影や編集を依頼したことがあったのです。

その縁もあり。ワンちゃんが乳腺腫瘍で困った状態になった時に、お父上と私の縁を想い出されて、遠く阪神間の街から神戸を越えて加古川まで来院されたということでした。

来院されたその日に手術の話しをして。同意を得たので。術前検査として院内の血液検査。血液凝固系検査の外注。胸部腹部のエックス線検査。コンピュータ解析装置付き心電図検査をきちんとやりまして。

本日朝からお預かりして午前中は静脈輸液を実施してコンディションを整えて。
午後から全身麻酔をかけて。左乳腺は全摘出をして。右乳腺は第3から第5まで摘出し。併せて卵巣子宮全摘出までやりました。

切り取った乳腺は病理検査に出しました。

ワンコは麻酔からの覚醒もスムーズで、状態すこぶる良いので、当日退院して帰っていただきました。

きちんとやればどうってことない手術なのですが。この子の場合、必要な時に必要な治療を速やかに行なってなかったことが問題だったと思います。
摘出した腫瘍が悪性だった場合。そのサイズが大きければ大きいほど転移の可能性が高いというのが定説となっているそうですし。

今回ちゃんと摘出手術をやりましたので。後は病理の結果が悪性でない事を祈りますし。仮に悪性であっても転移してないことを祈っております。

ではまた。

 

グリーンピースわんにゃん訪問隊活動

第4金曜日になりましたので、表記のボランティア活動に参加して参りました。

今日は訪問ボランティアさんの人数が少なくてやや寂しかったのですが。
触れ合いの時間中は笑顔があふれていました。

 暑い夏も終わり、実り豊かな秋がやって来ました。大型台風が来たりして大変ではありますが。この秋が総ての人に幸せな秋でありますように。

 

カルガモを放鳥

最近ずっとブログを放置しています。書くネタはそれなりにあるのですが。精神的に疲れていて?こんなことになってしまっています。

数日前に傷病野生鳥獣として保護していたカルガモを放鳥しました。

1ヶ月以上前に付近に池も川も無い県道沿いの住人が、「道を歩いていて自動車に轢かれそうだ。」ということで、カルガモの雛が持ち込まれたのです。

若干疲労と飢えで衰弱気味でしたが、動物看護師さんのお世話を受けると元気回復し。鶏用配合飼料を食べて日々成長して来ました。

ここ最近、ぐっと大人びて来まして。飛べるようになりましたので。放鳥することにしたわけです。

鴨が多いことで近所では有名な池まで連れて行きました。当日は鴨は見当たらず。アヒルが池に浮かんでいました。

プラスチックケージに入れて連れて来たカルガモを自由にしてやります。

すぐに池に入って泳いでました。

野生のカルガモに出合えて、受け入れてもらえるのかどうか?食べ物を自分で見つけることが出来るのかどうか?すぐに鷹や狐などの肉食鳥獣の餌食になってしまわないだろうか?

いろいろ思うこともありますが。一応放鳥することが出来ました。

動物病院スタッフさんたちに感謝です。