最初の臨床的問題点が腹水からスタートしたフレンチブルのモモちゃんですが。
大阪のネオベッツVRセンターにていろいろ精密検査を実施しても診断がつかず。
一時は抗生物質と利尿剤を使用したところ、劇的に改善して。
でも、投薬を中止してしばらくしたらまた再発して。同じ内容の投薬では利かなくなってしまって。
腹水の細胞診をこちらで再検査に出したところ、臨床的には中皮腫を疑うべきとの、良くない結果が帰って来たので、どうなるのか?ヒヤヒヤしながらの診療ではありましたが。
抗生物質を変更するとまたまた劇的に改善して。
ある日、腹部エコー検査を行なってみたら、最初に実施したエコー検査では見えなかった、管状の異常な構造が見えたので。
試験開腹したら子宮蓄膿症と判明して。
手術から10日経過したので、抜糸を行ないました。傷の経過は非常によろしいです。
飼い主様の曰くは、元気食欲とも快調になったということであります。
手術の際に腹膜を一部分切り取って、病理検査に出していた結果が帰って来てましたが。炎症性の変化であって、悪性腫瘍ではないということでした。
やれやれであります。
しかし、子宮蓄膿症にもいろいろなパターンがあるのですね。最初に子宮が膨れて来ないで、いきなり腹水という症例は今回が初めてでした。
でも。結果オーライで本当に良かったと思います。
モモちゃんも飼い主様もご苦労様でした。これから元気で長生き出来ますように。