11月2日に、久し振りに来院のあった1才になる去勢チンチラ猫のシエル君ですが。
両側足底部という比較的珍しい部位に皮膚炎が出来ていまして、化膿していました。
細菌培養と抗生物質感受性試験は実施したのですが。ちょっと気になりましたので、真菌培養の培地であるダーマキットという培地を使用して、炎症部位の毛を材料にカビの培養も実施してみました。
細菌培養と抗生物質感受性試験は、普通翌日には結果が出ますので、その結果に基づいて細菌を殺すお薬の投薬を9日間ほど実施してみました。
その結果は、それなりに治ってはいるのですが。どうもその治り方が期待したほどでもないという感じです。
検査結果が出るのに少々時間のかかるダーマキットの培地を確認してみると、カビがしっかり生えていて、そのカビの周囲の培地の色が赤く変化しています。
そうなのです。ダーマキットでカビを培養して、カビが生えた上に培地の色が赤変した場合、生えたカビには病原性があると考えて良いのです。
その結果から、カビを殺す内服薬と、カビを殺す作用の強いシャンプーを処方しましたが。さて、どうなりますか?
一応獣医としては良い結果が出ることを期待しております。