グリーンピース動物病院の周辺は、市街地から郊外に移行するような街並みで。住宅地と田んぼや畑が混在するようなところも所々見られます。最近は、大阪や神戸のベッドタウンという感じで新しい住宅も増えて来まして。
一見して、こんなところに野生の哺乳類なんか居るわけないだろうという感じですが。
どっこい、自然豊かな加古川河川敷と、川向こうの神吉町や平荘町という田園地帯が意外と近くにありますので。
グリーンピース動物病院の近くに、深夜2時とか3時には舗装道路上を野生の狐が歩いていたりしています。
そんな自然環境のためか?先日近所の人が飼育している日本犬の子が狂犬病予防注射で来院した時に、その子の身体に多数のマダニが寄生しているのを動物看護師さんが発見しました。
飼い主様にその子の普段居る場所について訊いてみたところ。普段は庭に鎖で繋いでいて。朝夕の散歩は草が茂ったところには行かないということです。
庭の状態を訊いてみると。草は生えているということでした。
恐らくですが。庭の草にマダニが大量に棲み付いているのではないか?と思います。
そして、そのマダニは。付近を徘徊している狐やイタチなどの野生の哺乳類が落として行ったものではないか?と考えられます。
見つけたマダニを捕まえてビンの中に入れました。大きなのが上の方に2匹と底の方に1匹見えますが。これくらいになると、動物の身体から落ちて近くの植物に取り付いて産卵するまで成長していると思います。
ワンちゃんに寄生しているマダニの数が半端でないので。即効性を期待してブラベクト錠を処方させてもらいました。そして、飼い主様には庭の草を刈り取った方が良いと思うとお伝えしました。
これで、この犬は向こう3ヶ月間はマダニに悩まされることはないでしょう。
山に入ることの全くない犬であっても、マダニに寄生されることがあるという事実は。私にとっては結構新鮮な驚きでした。
今後は普通に庭に居るだけの子でもマダニに注意して予防をお勧めしたいと思います。
ではまた。